女性医師ということ
皆さまのお気持ちやお立場に寄り添うことを第一に考えます。
女性は毎日が、苦渋の選択の連続です。
女性の根本には、優しさと協調性があります。
それゆえ、自分のことは後回しにして、毎日とっさに無意識に、自分よりも家族のこと、夫のこと、子供のこと、友人のこと、職場のこと、世間の目を優先して動いてしまいがちです。
心身ともに基盤が安定しているときはそれでいいのかもしれません。
しかしホルモンなどの影響で基盤が不安定になると、『キャパ・オバー』の状態になります。自分で抱え込んでつらくなってしまい、自分以外の環境も崩れてしまいます。
そして人は、自分では理解できない・予測不可能なものに対して、とても不安が大きくなり怖くなってしまいます。自分の体調、特にホルモンに対して、そういった感情をいだいてしまうのではないでしょうか。
副院長 横須賀 治子
(よこすか はるこ)
私にもそのような経験があります。
女性医師のメリットというと、もちろん、問診や内診で安心できるということがありますが、それよりも大切なのは、女性の立場や気持ち、言葉で言い表すことのできない感覚を、同じ女性だからこそ共感できる点だと思っています。
皆さまのお気持ちやお立場に寄り添うことを第一に考えます。
思春期・妊活時・更年期での心身のアンバランスや、毎月くる月経周期のホルモンの変化、婦人科の病気によるトラブル等、婦人科関連のものが、女性にとって最も触れにくく分かりにくいのに、自身に直結する本質的なものです。だからこそ不安で怖くて、後回しにしたくなると思います。
しかしそこを整えることで、自身の基盤が安定するのです。
自分の心身と向き合い、理解し、調整・治療していく・・・そのお手伝いをしたいです。
現在の医療は進んでおり、ホルモンや婦人科疾患の多くに関して、コントロールできるようになりました。人生のプランニングが可能なのです。
毎日周りの事でがんばっている全ての女性が、クリニックに来院しているときはご自身に向き合い、オーダーメイドの医療で基盤を安定させることで、もっともっと輝いてほしい。まずはご自身を大切に、幸せにしてあげてください。それが周囲を幸せにします。
女性には、自分が幸せになることで世界を幸せにする力があります。
一人でも多くの方に幸せな人生を送っていただきたく、一緒に悩み、寄り添い伴走する、婦人科のホームドクターとして、心をこめて診療にあたっていきます。
内診が不安な方へ ~当院の内診のポリシー~
●副院長自身のつらい経験・・・
実は私自身が、内診をされることがトラウマになってしまいました。
私も学生のころからずっと、生理の悩みで長らく悩んできました。
母親は気遣ってくれて、昔はもっと数が少なかった女医さんの婦人科を探してくれて連れて行ってくれましたが、その女医さんはあまりに不愛想で機械的で、冷たい感じでした。
緊張でうまく姿勢がとれないと、怒られたのです。
他にも様々な婦人科に通いましたが、婦人科受診の日はいつも1週間くらい前から気持ちが沈み、診察後はいつもむなしさに涙していました。
ついに一度も、良い主治医にであえることないまま、学生時代は終わりました。
●婦人科に対してのトラウマを生み出したくない
婦人科の悩みは、デリケートで本質的な部分です。婦人科受診をする女性は全て、体の不調以上に、不安感でいっぱいで今にも涙がでそう、、そんな心理状況であると私は思います。
婦人科に対して、自分のようなトラウマのある女性を生み出したくありません。
婦人科にかからなくてはいけない症状なのに、受診するストレスで受診のタイミングを逸してしまい、重大なことになってしまうのは避けたいです。
●リラックスした空間づくり
当院では、まずは女性の不安感がなくなるような、リラックスした空間を作ります。
検査をするときは、お互いのお顔を見て、適切なお声かけをしながら、検査所見を明解に説明します。
●問診室での丁寧な説明
診察後にも再度、問診室で診察した所見や状態を説明します。
落ち着いた状態でもう一度きくことで、ご自身の現状に対しての理解も深まり、治療にも前向きになれると考えるからです。
説明時は画像を示しながら、わかりやすいようにパンフレット等や当院で作成した資料を使用して説明し、内容を書面で記載してお渡しします。書面は、ご自宅に帰って振り返ってインターネットで調べてみたり、ご家族にもご自身の状況をお話しできるようにする手助けになると思います。
●誠意をもって内診いたします
私は今でも自分が内診をされるのはやはり苦手です。
自分が苦手だからこそ、内診をするときは誠意をもって、すべての女性に共感しながら診察をすることを約束致します。
心にはいつも、学生時代の婦人科恐怖症の自分がいて、『こういう女医さんのクリニックであれば、いつでも信頼して相談ができる』と思っていただけるような診療ができているか、そう自問自答しながら毎日診療しています。
診療目標 ~3つの柱~
1. まずは毎日を快適に過ごし、自分の人生をプランニングする。
2. プレコンセプションケアで将来の妊娠に向けたボディメンテナンスをする
3. 100歳をこえても、ごきげんにすごせる(=Well Being Life)、基盤作りをする。
診療の工夫 ~未来につながるオーダーメイドの診療と心が通じ合う診療のために~
当院はまずは正確な診断をし、未来をみすえた様々な方針をご提案します。
女性のライフステージを考え、女性が人生であらゆる選択肢を選べるような安定した基盤を作っていただきたい。
そのためには、まずご自身がご自分の心身の状態を把握できるよう、診断や治療の説明、今後のリスク・ベネフィットをふくめ、長い人生を見据えたプランについてお話し合いをし、こちらはそれを書面に残すことが重要と考えています。
以下のように、来院時にご説明した診療計画書、説明用紙をお渡しし、インフォームド・コンセントを致します。皆様と心を通わせた診療を展開していきます。
●ご自身でご自身のことを記入して把握するとともに、
次回来院時にお持ちいただき診療に生かす書類
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月経手帳
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妊活シート(独自に作成)
●診療内容の説明用紙~状態説明用紙~
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状態説明用紙
*例;月経困難症、子宮筋腫、月経異常、子宮内膜症 など
●診療計画書
現在の病状、診断、提案した治療の選択肢、今後のおこりうるライフサイクルにあわせたリスク・病状など、記載します。
●お薬の説明書〈薬を使用する場合〉
ベネフィット、リスクなどの説明書です。
ホルモン剤などの薬を使用する場合は、そのお薬についての説明用紙をお渡しします。
相談のうえその日に処方希望の場合は処方致しますが、しっかり納得していていただいてから治療を開始したいというのが本音です。
イラストやカレンダー、パンフレット等を使用して、上記の中でご本人に必要な書類をお渡しします。
婦人科のことがらは、ホルモンの状態など複雑です。
またその日に診断名をきいても、いまいち理解できなかったり、気持ちの面でついていかなかったりして、頭に医師の説明が入っていかない方もいらっしゃると思います。
お薬などの治療を開始するときはなおさら慎重に考えたいと誰しも思うはずです。当院ではご希望や病状での緊急性がない限り、無理に治療を開始することはありません。
一度ゆっくり考えたり調べたりしたほうが、ご自身で納得して治療法を選択していただけるので、結果として治療が長続きすると思うからです。
当院でお渡しする書類や説明用紙は、ご自宅でその用紙をみながら、もう一度ご自分の状況を振り返って確認してみたり、インターネットで調べたりするのに役立つと思います。
インターネットで調べて疑問点がでてきたら、次回の診察時に医師に質問してもいいでしょう。
そして、あなたの体を心配しているご家族やパートナーにも、その説明用紙があれば、ご自宅でもご自身でスムーズに説明できると思います。ぜひあなたとご家族・パートナーと一緒に、今後の未来について話し合っていただきたいのです。
もちろんやはりよくわからないということがあれば、いつでもお問い合わせください。
クリニックに来院するすべての女性とその周囲の方々が、少しでも明るい未来を創っていけますよう、当院はサポートしてきます。
クリニックの空間~癒しの南国リゾートホテルをイメージ~
クリニックに来院している間は、まずは肩の力を抜いてリラックスし、ご自身の心身と向き合えるように、自然のリズムを感じられる南国リゾートホテルのような内装にしました。
診察器具や内診室、処置室、待合室・トイレに至るまで女性が安心して身を預けられる空間にこだわって選定致しました。
エントランスには、私の大好きな詩、殿村進さんの、『女の一生』という詩を飾っています。美しく年を重ねるのが楽しみになるような、そんな詩です。
クリニックのシンボルは、“幸せがとんでくる”という花言葉をもつ胡蝶蘭。
どうかクリニックに通うすべての女性が幸せになりますように。